インテリアって??建築って??
私は、昨年ロンドンのインテリアスクールに行ってきました。なぜかというとセオリーに基づくインテリアを本格的に正式なメソッドで学びたかったからです。
どうやって学んだかというと・・。
まずロンドン在住インテリアデザイナーの主催する澤山塾二期生にちょうど今から二年前に合格できたことから遡ります。内容は、11か月の日本コースを受講し、毎週授業を受け、毎週課題を提出し評価をいただき、最終タームは、ロンドンで学ぶというカリキュラムでした。(詳細はこちらからhttp://www.nsda-uk.com/japanese/school/)
この集中カリキュラムにより、British Councilから正式に認められたInterior Design Professional Diploma を取得できました。
ロンドンでの1カ月の集中カリキュラムでは、実際のホテルレセプションを与えられたテーマにのっとりデザインし、本場のプロたちからビジネスの在り方を学びます。(この話は次回にもっと詳しく書きます。)
建築士という職業柄、設計の範疇で内装を長年感覚で選んできました。しかし、建築士という仕事の範疇では、家具やカーテンやファブリックまでは選びません。これに疑問を持っていた私は、お客様がお選びになるときは、いつもアドバイザー的な存在で、小物に至るまで相談にのってきました。しかしながらもっと専門的にもっと確固たる確信をもってトータルデザイン・コーディネートしたいと思うようになりました。私がインテリアもきちんと正式なメソッドで学びたいという気持ちが強くなったのは、この考えが根底にあります。今だから言えますが、インテリアには感覚ではなく、なぜこうなのかというセオリーがあるのです。
さて、現場ではお客様に住宅や店舗を引き渡しをする際、「嫁に出す」という表現を使います。渾身の力で設計するし、渾身の力で職人さんは施工してくださいます。しかし引き渡したらその後は、どんな家具やカーテンが入っても関与できないのが日本の多くの通例です。
あえてこの比喩を使うならば、大事に育てた娘が嫁入り先で、とんでもないファッションに身を包んでいたら、とんでもないメイクをしていたら、変わり果ててしまったら親にとってはとても悲しくはないですか?
あるいは、たとえばどんなに器がすばらしくても、まずい料理を皿に盛られたらうんざりしますよね?
建築とインテリア・アートは、そういう関係だと思います。建築(器)の中にさらに素敵な家具やファブリックや小物を選んで、うーんと素敵にうっとりとして、気持ちを豊かにする空間を造りたい!そう思いませんか。それを可能にするのが、私たちインテリアデザイナーの職域です。1+1が2以上になるのです。小さな小物ですがたとえば私はお客様のお好みに合わせて、ルームフレグランスだっておススメします♪♪ ヨーロッパでは、テーブルコーディネートまできちんとするんですよ。
ロンドンは、世界で最もダイナミックなインテリアデザインマーケットを舞台に、セレブデザイナー達がめざましい活躍でマーケットとトレンドを造りだしています。そして、ファッション界とも密に関係があります。展示会を見ているとその流れが見えてきます。
インテリアってすごーく面白いし、奥が深いんですよ。日本の住環境をもっと豊かにしたい!インテリアが持つ力でお客様の生活をより豊かにしたい。建築が持つ力で素敵な空間を造りたい。そんな気持ちでいっぱいです。