RON DESIGN / ArticiousCo.,Ltd.

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竣工までの旅路

 桜が開花しましたね。日本人は、桜を見ると何か胸がきゅんとなりますね。

さて、本日は設計全般の流れについてお話をしたいと思います。

 

建築の設計は、基本計画→基本設計→実施設計→着工→工事監理→竣工という流れ=ステージ(段階)があるのをご存じでしょうか。

 

 例えばコース料理を頂くとき、前菜を頂き、お腹がいっぱいだからいきなりメインを頼んであとはデザートのみなんていうオーダーの仕方をする場合がありますが、建築設計の場合は、何かの工程をすっ飛ばすということはまずありません。

 

さらに弊社の場合インテリアの設計やFF&E(家具カーテン備品)に至るまでご提案致しますので、実は、ものすごいボリュームの図面や資料を作っています。

 

いろいろな段階のステージで様々な作業をしていくのですが、私の場合は、一番悩みもがくのは、実は基本計画と基本設計のステージ(段階)です。

例えば法的なチェックを済ませて、クライアントの希望条件を読み込み、「どうすればこのご家族はハッピーだろうか。」「どうすれば、奥様は家事が楽ちんかなとか。」「どうすれば、家族仲良しな空間になれるかな。」などなどいろいろな想像をして悶々と悩みパズルを解きはじめます。

そして「三つ子の魂100まで」という諺のようにこの時期に決定する『コンセプト』を決め自分の中でこれでいこう!!と基本計画を決定するまでが、俗にいう「生みの苦しみ」を感じる時期です。

私は、こう見えて悶々と考える性分なので、車の運転をしながらも、お料理の途中でも、お風呂の時も、トイレの時も、寝ても覚めてもよく考えています。

そして、何日も何日もパズルを解く時間を要するときもあれば、すっと浮かぶ時もあります。

しかし振り返るとこの時期のコンセプト作りや計画が一番大切で一番重要なのです。苦しいけど最も大切なのです。

 

クライアントの皆様にお願いしたいのは、できうる限り夢を語って頂きたいということです。

 

竣工までの旅は長いです。冒頭にも申し上げましたが、何かの工程をすっ飛ばすということはまずありません。

長い旅を少しでも楽しく快適に過ごせるように悶々と悩みたいと思います。

 

実は、今も生みの苦しみを味わっている案件があり、少しばかり苦戦しています。週末は、悶々とマイペースに考えようと思っています。

今週はお花見日和となりそうですが、もしかしたらお散歩中にいい案が生まれるかもしれないなと思って金曜日の夜を迎えたいと思います。 良い週末をお過ごしください。

2024/4/5