実は、私はおよそ30年程この仕事をしています。(年齢がばれてしまいますが。)長くこの仕事をしていて、いつも思うのですが、クライアントであるお客様にどの程度話は伝わっているかなということを非常に気にかけています。
例えば、平面図で説明をしたときに素人であるクライアントが何割くらい理解できているのだろうかと、ふと悩むのです。今までの経験からすると平面を見て空間をイメージし立体的に考える力というのはものすごい個人差があります。
地図を読み取る能力に個人差があるように、相手の理解度を推しはかるのは至難の業です。
リトマス試験紙のように、酸性は赤、アルカリはブルーとか、あるいはカラオケの点数のように70点くらいは、歌えているとかわかればいいのですが、この仕事においては、そういう便利なグッズはありません。
正直なところ、こちらもびっくりするほど、ものすごいご理解させているクライアントもいれば残念ながらそうでない方もいらっしゃいます。極端な例を申し上げますと、「私は、学生時代から数学が嫌いで、寸法を見るだけでシャッターを降ろしてしまう感覚になるんです。」とおっしゃった方がいました。
ですから、模型を使ったりCGを使ってどんな方にもなるべくわかりやすくご説明しご理解頂くように努力しています。こちらは、私が作成した1/50の模型内部です。
模型もいいのですが、特にCGを導入するようになってからインテリア空間においては、非常にわかりやすくなりお客様にも好評です。
弊社では、段階的にCGを使ってご説明していきます。
工程は、基本計画→基本設計→実施設計→工事監理と進み、この工程に インテリアの設計と監理・納品が含まれます。そんな時に、このCGでクッションマテリアルの柄まで再現してご覧いただくようにしています。そこまで細かくしなくても、と思うときもありますが、
この作業を、弊社では大切にしています。
例えば下記をご覧ください。「館山の家」のリビングルームです。
細かい作業をハイクオリティで作ってくださる協力業者は、株式会社アイプラフ建築・インテリア分野のCAD・CGアドバイザー 株式会社アイプラフ (aiprah.co.jp)さんです。
代表の藁谷さんは、そのお人柄と仕事の姿勢などすべてにおいて、尊敬と信頼を寄せている方です。縁の下の力持ち的に弊社のデザインを更によくしていく工程で、また施主にプレゼンするときに正直いつも助けられています。わかりやすさと安心感をCG作業から得ているのです。
そして、出来上がったCGをご覧になった施主は、実物を見てもその通りにできたねとコメントしていただくことが多いです。もちろん実物の方がいいですけど。
ひとつのプロジェクトを完成させる為には、協力業者の方々を含め、ものすごい多くの方が時間と労力をかけて、1ミリでもよいと思うデザインを作るために同じベクトルに向かって進んでくださいます。
そんな時、目には見えないマジックで数段よい空間ができていると私は、感じています。協力してくれている縁の下の力持ちの方々には、感謝の気持ちでいっぱいです。
縁の下の力持ちである協力業者の方々に感謝して週末を迎えたいと思います。皆様も素敵な週末を♪